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整体の疑問、選び方 その3


その3

施術の強さは何が正解なの?

施術をしてもらうにあたって

その刺激は

強い方が良いと思うでしょうか?

弱い方が良いと思うでしょうか?

刺激が強いほうが

それを満足度としてとらえるなら

「人にやってもらった感」は

あるかもしれません

けれど

「強くやってもらわないとダメだ」

もし、そう思っているとしたら

効果や持続性の面でも

自分の身を守る面でも

あまりおすすめはできません

生物は刺激に対して

順応する能力を持っています

例えば、筋力トレーニングには

「過負荷の原理」

というものがあります

簡単にいうと

いつも同じ負荷だと

身体がそれに慣れてしまうから

効果が現れにくくなる

ということです

だからトレーニングメニューは

「漸進性の原則」に則って

徐々に負荷を強くしていきます

筋肉の成長とともに

いままでの刺激では

身体が反応しなくなっていくから

だんだん刺激を強くしていきます

でもこれは

トレーニングに限ったことではなくて

例えば「辛さ」でもそうです

辛さは味覚ではなく痛覚ですから

痛みという刺激に順応する事で

辛さに慣れていきいます

でも辛いものが好きな人は

ちょっと辛いくらいでは

だんだん物足りなくなっていきます

「漸進性の原則」みたいなもので

それがエスカレートすれば

良いか悪いかは別として

お腹を壊しかねない激辛料理でも

食べられるようになります

ジェットコースターも同じです

初めは怖かった体感スピードや高さも

何度も乗り続けて慣れれば

だんだん刺激に順応していき

景色を楽しむ余裕も出てきます

これもあるいは

「漸進性の原則」みたいなもので

新たな刺激を求めて

新しいマシンやもっと怖いマシンに

乗りたくなります

(エンターテインメントとしては良いんですけど)

これらに共通しているのは

それに対して順応をするために

感覚が鈍くなっているという事です

感覚は

自分の身を守るために

存在しています

それが鈍くなるデメリットというのは

枚挙にいとまがないですが

例えば施術業でいえば

分かりやすいのがマッサージ

僕は全然好きじゃないですが

強く押されるのが好きな人も多いです

でも、強く押される習慣ができると

身体の感覚は鈍くなっていきます

そういう人はただ押されても

物足りなくなっていき

「もっと強く」を求めるようになります

結果、そういう人は

本当は必要のない強い刺激

筋肉に与え続けることになります

プロセスを省いて簡単にいうと

その過剰な刺激に対して

身体は防御するようになるため

さらに筋肉が硬くなっていきます

悪循環です

コリがひどいとか

調子が良くならない人の中には

そういう人もわりといます

これは、骨格矯正やストレッチでも

同じことが言えますから

注意が必要です

ではユーザー側の素人は

どうすれば良いのかというと

できるだけ小さい刺激で結果の出る施術

選ぶことだと思います

効果の面でも持続性の面でも

弱い刺激は、居心地が良くて永続的で

強い刺激は、居心地が悪くて刹那的です

これは施術に限ったことではなく

自然の原理です

料理だって

繊細な味付けが分かるほうが

食べ心地も良くて、記憶にも残ります

乗り物だって

スピードが速くなくても滑らかな走りは

乗り心地も良くて、記憶にも残ります

顕在的には派手でなくても

弱い刺激を感受できるほうが

身を守るにも

何かを行なうにもお得です

ついこの間のことなのですが

「ド⚪︎ター ストレ⚪︎チ」という

チェーン店に行った後から

足を痛めて引きずっていた...

という人の話を聞きました

その人はダンスが上手で

身体もしっかりしている人なのですが

お店の人に強い力で

脚をストレッチされてからというもの

おかしくなったのだそうです

もちろん踊りにも支障をきたします

もしかしたら運悪く

施術した人が下手くそだっただけ

かもしれませんが

どちらにしろ

そういった施術事故が

限りなく起こらない方法を

商売道具としてチョイスした上で

結果を出すのが

プロとしてまず

最低限やることだと思います

これは実際に

受けにきた人にしか分かりませんが

うちの施術なんかは

他にはないくらい

限りなく刺激が小さくて一瞬です

でもお陰様で

施術事故が起こったこともなく

お客さんも喜んでくれていると

思っています

ですが、以前

実際に僕の施術を

受けたこともない同級生たちが

施術動画を見たイメージだけで

小馬鹿にしてきたことがありました

日頃、その同級生たちが

どんなケアを受けようが

健康でいようがいまいが

関心はありませんが

そういった施術に対する

「本質から外れた固定概念」が

世間ではまだ一般化していることには

いつも残念な気持ちになります

いまはどんな情報を取り入れる事も

昔より遥かに簡単な時代なので

このような古臭い固定概念も

世間から早くアップデートされて欲しいものです


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